川田 学(Manabu KAWATA)

本研究室を主宰する川田のページです。

 1994, Mackenzie River, Northwest Territories, Canada

【自転車旅行】

高校生から大学生の頃、鍋釜を積んだキャンピング自転車で野宿旅をするのが最高の時間でした。高校時代からアルバイトをして貯めた大金をはたいて、20歳の時に東京神田のアルプス自転車で作ってもらった”ローバー”という自転車にはほんとうに助けられました。そろそろ本格的なレストアをしたいと思っています。

 

【釣り】

幼少期から魚釣りが好きです。子どもの頃に一番熱中したのがへら鮒で,小学校高学年頃はそのことしか頭にありませんでした。北海道に来てから,渓流魚の美しさに感嘆しています。種類が多いだけでなく,水質などの環境によって模様や体色が多様で,目を愉しませてくれます。最近は海釣りにも進出し、へら鮒以来のマイブームがきています。

【専門領域】

発達心理学、保育研究。特に、「子ども理解とは何か」ということを色々な角度から考えています。(発達)心理学による理解とそれが受容される歴史・社会的構図を分析します。近年は、地域における保育の場の成り立ちの経緯にも関心を寄せ、旅をしながらゆっくり認識を深めたいと思っています。

【実施中の科学研究費】

2023年から新プロジェクト「異年齢保育の実践論理:developmentalismに拠らない保育の価値の探求」が採択されました。2027年3月までの計画です。

 

以下、著作や論文の一部を紹介します。詳細はresearchmapをご参照ください。

 

【New】

・平松知子(2022)このままでは働き続けることがつらい保育の仲間たちへ.ひとなる書房.(川田学・平松知子・藤原辰史,鼎談 給食室カウンターの冒険:パンデミックの二年、現場で起きたことから考えるこれからの社会と保育 pp.159-205)

・松本伊智朗編著(2022)子どもと家族の貧困:学際的調査からみえてきたこと.法律文化社.(第7章 乳幼児期の生活,子育て,保育 pp.127-149)

・リチャード・M・ラーナー編集主幹,ウイリス・F・オーヴァートン&ピーター・C・M・モレナー編/二宮克美&子安増生監訳/河合優年&服部環編訳(2022)児童心理学・発達科学ハンドブック第1巻:理論と方法.福村出版.(10章人間発達と文化/HUMAN DEVELOPMENT AND CULTURE,Jayanthi Mistry and Ranjana Dutta/川田 学,pp.535-588)

 

【単著】

 ・川田学(2019)保育的発達論のはじまり:個人を尊重しつつ、「つながり」を育むいとなみへ.ひとなる書

・川田学(2014)乳児期における自己発達の原基的機制:客体的自己の起源と三項関係の蝶番効果.ナカニシ

 ヤ出版

 

【その他の主な編著や翻訳書】

・近藤幹生他編(2021)保育の質を考える:安心して子どもを預けられる保育所の実現に向けて.明石書店

(執筆:第2部第1章「子どもの成長における保育所の重要性」)

・大泉溥編(2021)日本の子ども研究:復刻版解題と原著論文.クレス出版

 

(執筆:第Ⅱ部特論1「倉橋惣三の方法と『子ども学のはじまり』:「保育者」が「保育の中の子ども」を理解すること」)

・マーガレット・カー&ウェンディ・リー/大宮勇雄・塩崎美穂・鈴木佐喜子・松井剛太監訳,磯部裕子・川田学・菊地知子・矢萩恭子訳(2020)学び手はいかにアイデンティティを構築していくか:保幼小におけるアセスメント実践「学びの物語」 ひとなる書房 YouTubeビデオ

・加藤弘通・川田学(2020)心理学概論:基礎・歴史・応用 ミネルヴァ書房

・心理科学研究会編(2019)新・育ちあう乳幼児心理学:保育実践とともに未来へ 有斐閣

・小西祐馬&川田学編(2019)遊び・育ち・経験:子どもの世界を守る(シリーズ子どもの貧困2).明石書

・大宮勇雄・川田学・近藤幹生・島本一男編(2017)どう変わる? 何が課題? 現場の視点で新要領・指針を

考えあう.ひとなる書房

・ スレーター&クイン/加藤弘通・川田学・伊藤崇監訳(2017)発達心理学・再入門:ブレークスルーを生ん

だ14の研究.新曜社

 ・松本博雄・常田美穂・川田学・赤木和重(2012)0123発達と保育:年齢から読み解く子どもの世界.ミネル

ヴァ書房

 

【2023年~】

・Yew Lee Marcruz Ong & Manabu Kawata (2023) Teacher support for children’s base-10 understanding in Japanese kindergartens. International Journal of Early Years Education, (DOI: 10.1080/09669760.2023.2259443)

・川田学(2023)保育風土論のための研究ノート:問題としての「子ども理解」.子ども発達臨床研究, 18(特別号), 63-74.

 

【2020~2022年の主な論文】

・Ong,M.Y.L., Ho,K.L.C., Kawata,M., Takahasi,M., & Mizuno,K. (2022) Understanding of base-10 concept and its application: a cross-cultural comparison between Japan and Singapore. International Journal of Early Years Education, 30(4), 766-780.(DOI: 10.1080/09669760.2020.1848525)

 ・川田学(2021)黒糖と海塩:保育の場の成り立ちとその意味.教育学の研究と実践,16,74-86

・高橋真由美・川田学(2021)学生の子ども理解に関する学びに影響を与える要因:幼稚園教育実習の経験との関連から.子ども発達臨床研究,15,11-30.  PDF

・伊藤崇・中島寿宏・川田学(2020)発達心理学研究におけるセンサを用いた行動認識技術の意義と課題.発

達心理学研究, 31, 190-200.

・川田学(2020)“COVID-X”への想像力:マスク・行事・子どもの感情.季刊保育問題研究, 18-29.

 

【2019年以前の論文(一部,第一著者のみ)

・川田学(2019)発達をめぐる真摯な問い(特集「いま、津守真に出会う」).発達、160、38-43.

・川田学(2019)乳幼児の遊びをめぐる「貧困」とは何か:この20年余りで子育て・保育を困難にしてきた

 構造的背景をめぐって.臨床教育学研究,7,34-50.
・川田学(2019)「異年齢」において何を見るか : 発達論への展望.子ども発達臨床研究,12,55-64. PDF

・川田学(2018)エコロジカルシステムとしての「保育」の評価試論 保育学研究,56(1),21-32.  PDF

・川田学(2018)異年齢期カップリングの発達学:<イヤイヤ期>を生み出す関係的力学の考察 小児の精神

 と神経,58(2),97-107.

・川田学(2017)その日をつくることと,続いていく/続けていくこと:むくどりホームにおける「導かれた

 参加」の分析 子ども発達臨床研究,10(特別号),89-107. PDF

・川田学・白石優子・根ケ山光一(2016)子育ての”手”をめぐる発達心理学:沖縄・多良間島の子守と保育か

 ら考える 発達心理学研究,27(4),276-287.PDF

・川田学(2016)乳幼児期の「教育」と「保育」,そして「発達」をめぐる言葉と実践について 保育通信,

 733,4-9.

・川田学(2015)心理学的子ども理解と実践的子ども理解 障害者問題研究,43(3),18-25.
・川田学(2015)園庭における2本の棒の観察:保育環境における準遊材的なものについて 心理科学,36,

 54‐66.PDF

 

【連載】

・「発達心理学的自由論」全12回,『現代と保育』誌(ひとなる書房) 2011年(81号)~2015年(92号)
・「四季の子ども」全4回,『幼児の教育』誌(フレーベル館) 2016年(春号)~2017年(冬号)